アウディ、BMW、メルセデスベンツなどが力を入れているダウンサイジングターボですが、このところ国内メーカーでも次々とダウンサイジングターボの流れがきています。そこでダウンサイジングターボとは何なのかを詳しく解説したいと思います。
ダウンサイジングターボとターボの違いは??
ターボといえばスポーツカーなどに搭載されて、強力な馬力を出して速く走るものと、みなさん考えると思いますが、ダウンサイジングターボは排気量を落としたエンジンのパワーを補うことで環境に配慮した技術なのです。
今どきのターボ車はみんなダウンサイジングターボ??
では660ccの軽自動車のターボはダウンサイジングターボなのかと聞かれた答えはNOです。
660ccの軽自動車に対してターボ付きモデルはハイパワー車で設定されているためダウンサイジングターボの定義にはなりません。
じゃあどんなエンジンならいいの??
ダウンサイジングターボの定義に収まるのは、元々が2000ccのエンジンだった車が、1500ccなどに排気量を落として燃料消費を低減しつつ、ターボで2000cc同じ、もしくはそれ以上のパワー、トルクを補います。
ダウンサイジングターボのメリット、デメリットは??
ダウンサイジングターボにもメリットやデメリットが存在しています。そこで詳しくその特性について見てみましょう!!
メリットは??
なんといっても低燃費と運転がしやすくなります。これは小型のタービンを使用することにより、エンジンの回転数を上げなくても低回転域で十分なトルクを発生させます。
日常的に使用する2000回転から最大トルクを発生させてアクセルを踏み込まなくても、楽に車の発進が可能なので、街中での運転は勿論、坂道などでその力を発揮しますので、NAにはない力強さが体感できます。
高速などでの巡航場面では排気量が小さいため燃料消費が抑えられて低燃費。
デメリットは??
一方でダウンサイジングターボを搭載することによる価格アップがあげられます。
車種によりますが大体10万円程の割高になることが多いですね。しかしハイブリッドに比べれば安い方ですが・・・
信号でのストップ&ゴーに関してはターボ過給するため燃費が悪くなりがちになります。
オイル管理のサイクルをNAエンジンより細かく管理しないとならないため消耗品の出費が増える可能性がある。
トヨタとホンダのダウンサイジングターボ搭載車は??
・トヨタ オーリス
トヨタ初のダウンサイジングターボ搭載!!1.2L直噴ターボエンジンで116馬力で平均的だが、トルクは185Nm(18.9kgm)と1800cc並の力を発揮する。
燃費はアイドリングストップ搭載モデルの1500ccの19.2km/Lを上回る19.4km/Lの燃費になります。
・トヨタ クラウン
高級車クラウンにも、レクサスのIS 200tに搭載されている2000cc 8AR-FTSがクラウンようにチューニングされてエンジンルームに収まっていま。
最高出力235ps、最大トルク35.7kgmしていて燃費は13.4km/の低燃費を実現しています。
・ホンダ ステップワゴン
ホンダ初のダウンサイジングターボを搭載!!先代の2000ccから1500ccに排気量が落とされましたが、馬力150ps/、最大トルクが203Nm
燃費が17.0kmと先代ステップワゴンすべてにおいて上回っています。
またライバルのミニバンが2000ccなのに対して1500㏄なので税金面でも安く済みます。
ステップワゴンと同じ1500ccのダウンサイジングターボエンジンを搭載するが、インタークーラーや吸排はジェイド専用になっており、ステップワゴンに比べスポーティにチューニングされています。
最高出力、最大トルクはステップワゴンと変わりありまが、燃費は18.0km/リットルとなっています。
まだまだ国内では少ないダウンサイジングターボ
海外では主流のダウンサイジングターボですが、日本国内のではハイブリッドが強いためか、まだまだ搭載車種が少ないです。
技術的にも日産はベンツのエンジンをスカイライン搭載したりと、頑張ってほしい場面が多々あります。
これからダウンサイジングターボエンジンが搭載された車種が増えて選択の幅が広がることを期待しています。